HD 153950は、地球からさそり座の方向に約160光年離れた位置にある7等級の恒星である。周囲を太陽系外惑星が公転していることが知られている。
概要
HD 153950は太陽より質量や半径がやや大きなF型主系列星で、表面温度も6,136 Kと太陽よりやや高い。金属量の値は太陽とほぼ同程度の-0.01で、形成からは43億年が経過していると推定されている。
2008年、HARPSによって行われたドップラー分光法(視線速度法)の観測でHD 153950を公転する太陽系外惑星HD 153950 bが発見され、その他5つの惑星と同時にその存在が発表された。HD 153950 bは2003年8月1日から2008年6月26日の間に行われた49回の視線速度の観測から発見された。木星の2.73倍以上の質量を持つ巨大ガス惑星とされ、潰れた楕円軌道を約500日で公転している。HD 153950 bは主星HD 153950のハビタブルゾーン内を公転している。
名称
2019年、世界中の全ての国または地域に1つの系外惑星系を命名する機会を提供する「IAU100 Name ExoWorldsプロジェクト」において、HD 153950系はマダガスカル共和国に割り当てられる惑星系となった。このプロジェクトは、「国際天文学連合100周年事業」の一環として計画されたイベントの1つで、マダガスカル国内での選考と国際天文学連合 (IAU) への提案を経て、太陽系外惑星とその母星に固有名が承認されるものであった。2019年12月17日、IAUから最終結果が公表され、HD 153950はRapeto、HD 153950 bはTrimobeと命名された。Rapetoは、マダガスカルの伝承に登場する巨人。Trimobeは、マダガスカルの伝承に登場する大鬼である。
脚注
注釈
出典
関連項目
- 太陽系外惑星の一覧
- さそり座の恒星の一覧
- BD-17°63
- HD 20868
外部リンク
- HD 153950 - NASA Exoplanet Archive
- HD 153950 b - Exoplanets Data Explorer
- HD 153950 - Wikisky: DSS2、SDSS、GALEX、IRAS、Hα、X線、天体写真、天体地図、記事と写真



